March 29,2019

「フォトダリウム」物語

インスタント写真の日めくりカレンダーであるフォトダリウムの制作チームの裏側は、パートタイムのプロジェクトかもしれませんが、プロのグラフィックデザイナー、編集者、そして出版社が一体となって素晴らしい結果となりました。2012年まで遡ると、以前にテーマやコンセプトのない、365日分のインスタントアナログ写真の特集をしました。2018年のカレンダーでは、才能のあるインスタントフィルムのカメラマンであり、エレクトロニック・バンドChandeenのシンガーであるJulia Beyerがカバー表紙を飾っています。

フォトダリウムのアートディレクター兼プロジェクトマネージャーのBoris Kahlが、Polaroid Originalsに語ったように、それはLars Harmsen(Slanted Publishers)とRaban Ruddigkeit、そして出版社のseltmann +söhneをベルリンで運営するOliver Seltmannとの情熱溢れるサイドプロジェクトです。Kahlがドイツのカールスルーエにあるmagma design studioでグラフィックデザイナー兼パートナーとして働いていないとき、彼はフォトダリウムをキュレート、デザイン、そして指揮しています。

「80年代後半、祖父がポラロイド600カメラの1台を私にくれた時、私は子供ながらインスタント写真に興味を持ちました」とカールは語ります。「デザインについて学びながらポラロイドフィルムの実験も試みていました。 LarsとRabanがフォトカレンダーのアイデアを思いついたとき、私はすぐに火がつきました!」

フォトカレンダーの企画を立ち上げる前に、このチームはすでにタイポダリウムの計画を実行していました。タイポダリウムは、文字に焦点を当てた、もう1つのひめくりカレンダーです。Kahlが説明するように、このアイデアは、写真のひめくりカレンダーに直接つながりました。このアイデアと同じ時期、Kahl,とHarmsen、そしてRuddigkeitとSeltmannは、impossible projectが新しいインスタントフィルムを開発したことに興味を持っていました。そしてその後まもなく、フォトダリウムが誕生しました。

もともと2012年に最初に発行されたフォトダリウムは、キュレーションチームがインスタント写真の裏に、その写真の背景にある短いストーリーを組み合わせたものでした。創刊号は、タイトルページでAndy Warholを特集しました。「幸いにもUweDüttmannが私たちに、Warholの素晴らしいインスタント写真を提供してくれたました。」とKahlは説明します。「初版では、いくつかの偽物も含め、写真はかなり混在していました。私たちは内容がどうあるべきか、まだ明確な線引きができずにいました。しかし、私たちはそこからすぐに学び、次のレベルに引き上げました。」

始めた当初はアイデアを完全に形にできたが、その内容があまり見やすくなかった点が大変だった。とKahlは語ります。私たちはカレンダーを作るために、写真家たちに撮影したインスタント写真を提出してもらうよう、説得しなければなりませんでした。そして写真家たちの信頼を得るということは、とても忍耐を要するものでした。

現在、フォトダリウムはFacebook、Instagram、そしてその他のソーシャルメディアプラットフォーム上に、重要なコミュニティを持っています。そして、フォトダリウムで紹介されることに興味を持っている人は、誰でもウェブサイトに自分の写真を提出することができます。

「私はこの8年間、写真家達をサポートし、あらゆる問題を解決するために最善を尽くしてきました」とKahlは言います。「すべてのことは、誠実さと信頼に基づいています。参加してくれている多くの写真家とほとんど友達になり、何年もの間、信頼できる仲間になりました。」

当初、ドイツからの参加者が大半でした。現在では、全世界の写真家達が参加している、インターナショナルなコミュニティになったとKahlは見ています。このことは、フォトダリウムを遥かに面白いことにさせている、とKahlは信じています。

フォトダリウムのコミュニティにとってもう1つの重要な要素は、提出したい写真を決める詩的許容が、写真家自身にあることです。インスタント写真の品質以外に、私たちは制限を設けていません。2017年以来、私たちは2つの異なるバージョンの日めくりカレンダー、つまりクラシックなフォトダリウムと、ヌード作品を集めた、フォトダリウム プライベートという限定のスピンオフ企画を発行しています。後者は美的なヌード写真に限定されるとKahlは言います。

「何年にもわたって、ますます多くのエロティックな写真が私たちのカレンダーに投稿されました」とカールは言います。「それゆえ、この種の作品は分けるべきだと私たちは考えました。例えば子供がいる家族に机の上にカレンダーがある、などを考えるとね。」

2019年も直前になり、フォトダリウムチームは今後数年分の出版に向けてに取り組んでいます。「私たちは中国の市場についての多くのことを考えている」とKahlは語りました。偶然にも、Qiqi Guという中国の写真家を2019年のカレンダーのタイトルページに考えています。

「私はすでに2020年のカレンダーに取り組んでいますが、中国の参加者の数が、明らかに大幅に増えていることに気付きました」とKahlは言います。「私たちはさらなる発展を楽しみにしていて、新しいものを何でも受け入れます。」