March 28,2019

’77年のスピリットを2017年に再創造する

それはとても長い、ポラロイドオリジナルズへの道のりでした。数少ない世界共通で最も象徴的なブランドのひとつ、ポラロイドの長いベールを再び剥がすことに着手した時、我々は大役を任されることになると分かりました。本社でクリエイティブディレクターを務めるDanny Pembertonは、アイデアを視覚的な言語に変えるために、ポラロイドの膨大なアーカイブを掘り下げました。それでは彼の言葉でそれらのステップについて説明してもらいましょう...

ポラロイドオリジナルズのロゴコンセプト
ポラロイドオリジナルズ ロゴ

「ポラロイドはしばしば「当時のApple」と表現されています。その理由は簡単です。ポラロイドはテクノロジーとして画期的だっただけでなく、芸術、写真、デザインを通して視覚文化に多大な貢献をしました。もちろんそれは、このプロジェクトに着手した際、ポラロイドが残した遺産に敬意を払い、イメージを受け継ぎながら独創的なものを創造するという、かなり困難な挑戦に直面することを意味しました。

ポラロイド自体にはブランド変更がないことを示唆することが重要ですが、ポラロイドオリジナルズは、アナログインスタント写真に専念してきたImpossible Projectのメンバーによって構築された、彼らの物語の新しい章でもあります。

ポラロイドには80年もの長い歴史があります。当時は複数のバージョンとアイデンティティーがありました。かなり早い段階で、私たちのクリエイティブチームは、このプロジェクトの大義を果たすためには、ポラロイドの美学以外についても理解する必要があると分かりました。ポラロイドへの愛情を今もなお鼓舞するメディアとは何なのでしょう?20世紀においてブランドが幅広い影響を与えたものは何でしたか? 幸いなことに私たちはImpossible Projectのメンバーとして、メディアへの情熱に囲まれています(3桁のポラロイドコレクションを個人的に所有するようなオタクが本国にはいます笑)。

ポラロイドオリジナルズの改装パッケージ
ポラロイドオリジナルズ フィルムパッケージ
ポラロイドオリジナルズの改装パッケージ

プロジェクト化された研究は1月に開始されました。チームがボストンに行き、ハーバードのポラロイドアーカイブを数日間掘り下げました。彼らは、初期の頃から2006年にかけて、ポラロイド社の企業素材を4000フィートもの保管庫に貯蔵しています。それは、R&D記録、マーケティング資料、パッケージ、テスト写真などを含む現代の宝庫です。私たちが集めた視覚資料は、ポラロイドオリジナルズの出発点となりました。デザインプロセス全体を通じて、私たちは常にこの資料を参考にしました。

アーカイブ資料に関連してPaul Giambarbaについて述べたいと思います。Giambarbaは、1960年代のポラロイドの視覚的アイデンティティにストライプ色(もしくは「虹」)を導入し、多大な責任を持っていたアートディレクターです。「プロダクトアイデンティティシステム」に関する彼の考えは、例外的なことであり、虹のようなブランド要素をどのように意図した形で、それぞれの製品ラインに応じて展開していたのかで見ることができます。その結果、幅広い製品をカバーするのに十分なグラフィックシステムとなっただけでなく、パッと見ただけで製品のラインナップの見分けが付くという多用途性がありました。

たとえば、1970年代に、Polaroidの独特の虹色が菱形に配置されてるものを見たなら、あなたはすぐにSX-70ラインを手に取っていることがわかるでしょう。もしそれらの同じ色が正方形に配置されていれば、88タイプを手にしていた、という具合です。私たちは、この考え方のいくつかをポラロイドオリジナルズにも取り入れようとしました。私たちが製作する各フォーマットは、600が青、SX-70が赤など、色で表されます。この色は、パッケージング、ユーザーマニュアル、ブランド写真から、デジタル体験全体まで、顧客のための航海術として機能します。しかし、シンプルなアイデアを適切にカタチにするのは、想像よりはるかに困難です。Giambarba自身のコメント 「物事をシンプルにまとめるのにどれくらいの時間がかかると思いますか? 簡単なやっつけ仕事よりも10倍長くかかります。」

ポラロイドオリジナルズ コレクターズカード

私たちが開発した2トーンスタイルのカメラのイラストは、Giambarbaのポラロイドに残したイラスト作品を参考にしました。我々はこれらのカメラ画像を(ベクトルソフトウェアを使用して)近代的な方法で作成しましたが、温もりが感じられないので、手で再描画しました。その結果は、ポラロイド写真そのもののような、アナログの創造力のパワーを物語る温もりをもたらしました。

書体は重要な決定事項でした、ここでもアーカイブが参考になりました。GiambarbaはもともとNews Gothicフォントを選んだのは、当時の「最も優れたサンセリフ体」だったからです。このNewsフォントは古典的なものであり、私たちは同じフォントを使うべきか、それとも別の似たフォントを使用するべきか沢山の時間を費やしましたが、結局正しい答えは見つかりませんでした。

最終的に私たちはブランドがHelveticaフォントに移行し、より国際的に対応する1980年代のポラロイドのタイポグラフィーに引き寄せられました。表面上、Helveticaを使用するという彼らの決定はオリジナルのものではありませんでしたが、アーカイブで明らかになった80年代のタイポグラフィの表現方法は、斬新で独創的で遊び心がありました。しかし、それ以来、ビジュアルの方向性が大きく変わってきており、Helveticaへのリターンは正しいとは感じられませんでした。我々はまた、ネオ・グロテスクな書体を避けたいと思っていましたし、現在のトレンド(幾何学的なサンセリフなど)などのデザインを避けるように努めました。FF Realフォントに出会ったとき、瞬間的に決定しました。FF RealはErik SpiekermannとRalph du Carroisによってデザインされたグロテスク書体で、グロテスク系の中では暖かみがあり、魅力的なディテールが満載です。オールドスクールな丸が連なるの "g"のように、やや奇妙な "7"のように。相対的な高さと丸い点は、タイプフェイスに、圧倒的なオリジナリティを発揮する文字となります。FF Realは、20世紀のタイポグラフィーの伝統を忠実に再現したものでポラロイドオリジナルズとよく似ています。

ポラロイドオリジナルズの開発

ビジュアルアイデンティティシステムは、このメディアに対する情熱を伝えるのに役立つ重要なツールです。しかし、私たちは今もなお、勇敢であり、愛であり、そしてクレイジーでもある決断と活動を担ったImpossible Project時代を忘れません。彼らの何年もの勤勉と信念なしに、ポラロイドの復活を確立することはできなかったでしょう。従業員、顧客、ベータテスター、パイオニア、あなた達はあえて夢見ることを敢行し、ありのままを拒むのです。あなたはポラロイドオリジナルズが存在する理由であり、ポラロイドオリジナルズはあなた達のブランドなのです。

ポラロイドオリジナルズ フィルムパッケージ

It's Nice Thatが最初に出版した独占インタビューから適応されました: www.itsnicethat.com/articles/polaroidoriginals-launch-140717